" 大人のソニー" 1周年! [SONY 大人のソニー ハイレゾ]
昨年から始まっている。。。。。。
早いもので創刊から1年経ちました。。。。。。。
毎月楽しみに拝読しているのですが、たまたまバックナンバーを
見ていたら実に興味深い(個人的にだろ)記事があったことを
失念しておりました
昨年4月発売のSONYマルチオーディオプレーヤー
MAP-S1
のPRも兼ねた記事ですが、この偉大なる2枚のアルバムの中から代表的
な3曲をハイレゾ音源で試聴する試み
題して。。。。。
特に昨年は、「ハイレゾ啓蒙感」が今年以上だったためにこうした企画
が取り上げられたのだと思います
ハイレゾ音源制作過程における、「ノイズ除去機能」が醸し出す空気感
が味わえると共に、何より70年代の音と言う「素材」がアナログマスター
が残っていることとそのマスターからそのままハイレゾ音源へ変換する
ことによる当時のままのリアル感も体験出来るメリットを説明されています
素材は、先ごろグラミー賞の2日後にトリビュートライヴが開催されたあの
スティーヴィー・ワンダーが1972年(昭和47年)に発表した名アルバム
に収録された、2大ヒット
You're The Sunshine Of My Life / サンシャイン
そして。。。。。
Superstition / 迷信 です
まずは、" You're The Sunshine Of My Life " から。。。。
当たり前の様に全米1位をゲットした名曲であり、かのフランク・シナトラ翁
もカバーしたくらい
エレクトリック・ピアノ&コンガ。。。少ない楽器にスティーヴィー自身プラス
何とも清々しく美しいバックコーラス・ディーヴァのみと言う現代アーチスト
が見習うべきシンプルな構成。。だからこそのハイレゾ試聴と言えます
ワタシも実際拝聴しました
本紙では、スティーヴィーが中央から少し左側にいるのではと感じている
様です
更に楽器を奏でる人達の立ち位置がしっかり判りあたかもライヴ会場に
いるのではと思わんばかりの臨場感を感じると表現されています
なるほど 確かにワタシもそう感じます
実は同じこの名曲をアナログ盤LP(初回点字ジャケット)で聴き比べをして
みました
アメリカ盤オリジナル「点字」ジャケット。。。。。点字の位置分かりますか
スティーヴィーの位置は確かに中央少し左に思えますがアナログで聴くと
「より左にいる」と感じます もっとスゴイのはバックコーラスの位置です
カンペキに「右」に位置してます。。。但しスティーヴィーとの距離は左右と
言えども意外と近い感じに聴こえます
極端に言うと、1つのマイクで左右から歌い合っている感じに聴こえます
アナログですと、カートリッジによって出て来る音の感じが変化しますので
今回のハイレゾとの比較は一概に決めつけられませんがハイレゾ音源と
同じ感覚をアナログで味わうには、オーソドックス(ジャンルを選ばない)な
カートリッジになるでしょうね
試聴したアナログでのカートリッジはアメリカのシュアー(SHURE)から発売
されていた、" V15-TypeⅢ " と言うモノ
ジャズやロックに最適と言われ、スティーヴィー・ワンダーの様な音楽ジャンル
にも最適と教わったカートリッジです。。。。1973年発売
でも、このカートリッジで聴くとヴォーカルと各楽器の立ち位置がほぼ横並び
。。。。。。ヴォーカル以上に楽器の音が前面に出て来る様な特徴があるので
チョイと感覚は異なって聴こえます。。。。。。。これは好き好きなのでどちらが
良いかと言う問題ではありませんが
但し、空気感や臨場感はさすがアナログ。。。。懐かしのチリプチノイズも含め
リアルなライヴと言うよりレコードを聴いている感」がヒシヒシと伝わってきます
対してハイレゾではハイエンド機材で盤質の良いアナログを聴いているかの
錯覚を感じることが出来ます。。。。実は、これがスゴイことなんですねぇ
これはスンゴい、コストパフォーマンスと言えますね
続く、迷信 / Superstition
これはもう、サンシャイン以上に大ヒットしディスコでも大人気な曲
実は本アルバムはコチラ にも記しましたが、当時発売された日本盤
で聴くとこもった感じに聴こえるのです
最初の日本盤。。。。昭和47年。。。。札幌オリンピックの頃
なんでこんなに音がこもっているんだろう
ヴォリュームを上げてもそのまま大きくなるだけ。。。。なんてイヤな印象を
受けたのは私だけではないと思っています
この曲こそ、ハイレゾでぜひ試聴して頂きたいですね
こもった感が取り除かれていると共に、当時のスタジオでの臨場感や一発録音
であろう緊張感を感じることが出来ます
この人は、作詞作曲はもとより楽器なども自分でこなしてしまう天才的な才能を
持っています。。。それがゆえに、相当シビアな要求をバックのスタッフにも強い
ていたと思います。。。。だからこそのこの傑作が誕生し得たのだと思います
そんな天才の傑作からちょうど30年後の2002年にリリースされたSOUL色を
持つ白人アーチスト
彼女のファースト・アルバム
カム・アウェイ・ウィズ・ミー / Come Away With Me
所収の名曲
ドント・ノー・ホワイ / Don't Know Why
この曲は拙ブログでも何度も取り上げさせて頂きましたが、この曲こそ
ハイレゾ音源のために書かれたのではと拡大解釈してしまえるほどに
ハイレゾに適した曲だと思いますね
先のスティーヴィー以上にシンプルな楽器構成でノラ嬢のヴォーカルの
質感がもろに出て来ています
ちょいと掠れ気味で低めの声質に聴こえるノラ嬢ですがこの曲では彼女
のヴォーカルでの息遣いを感じとることが出来ます
本紙でも「音と音の隙間」をハイレゾがしっかり表現していると述べられて
いますがワタシもこの曲をハイレゾで聴いてノラ嬢の息遣いやヴォーカル
が途切れる時の「音の隙間/無音」になる瞬間に、口から出る「小さな音」
が聴こえました
また、この曲もアナログで何度も聴きました
カートリッジは時代を反映して同じシュアーながら80年代に発売された
V-15TypeⅤと言う種類
ほぼ現代の音に近い感覚を出せるタイプで、21世紀に新たに録音製作
されたアナログ盤でもリファレンス的再生が出来るのではと言われている
カートリッジです
これで試聴しましたが、まぁとにもかくにも堪らない空気感と、そこにノラ嬢
がいるであろう錯覚を覚えてしまうほどの臨場感、実在しているゆえに感じ
られる奥行感が見事に再生されています
ハイレゾ音源とほど同等ですが、空気感/臨場感/奥行感の間に漂って
いる 「曖昧模糊な空気(風)の流れみたいなモノ(雰囲気)」だけは正直
アナログに軍配が上がります
しかしながら、何度も記しました様に手軽且つ廉価にこれだけのクオリティ
を持つハイレゾ音源を場所を選ばずに聴くことが出来る現代の技術/環境
の素晴らしさを考えると、ハイレゾにも軍配を上げることは出来ますね
要はこの2つは比較にならないと言う事です。。。。それもそのはず。。。。
アナログが無ければ、ハイレゾは成立しませんから
厚みのないデジタル音源をハイレゾにしても、ただそれだけですしね
「音を聴く」から、忘れていた本来の「音を楽しむ」に戻るためにも世代を
超越した曲をどんどんハイレゾ音源化して頂きたいものです
それにこれからの音楽もおそらくハイレゾを意識した音作りになっていく
のではと思います
「この程度で良い。。」価値観は、こと音楽や映像の世界では不適当なはず
それを何とか解決できる手だてが出て来たことを素直に喜びたいものです
アナログ盤とハイレゾの大きな違いは、RIAA特性(音飛びしないよう低音はボリュームを絞り、ノイズに埋もれないよう高音はボリュームを上げてカッティングする)によるものかも知れませんよ⁈
フォノイコライザーの忠実度(性能)に関わることですから…(^^;;
by 風来鶏 (2015-04-08 21:12)
風来鶏様
素晴らしいコメント、ありがとうございます!
仰せの通り、アナログにはRIAA特性は不可避ですね。
RIAAカーヴの真逆をフォノイコライザーにお願いする以上、クオリティが大きく左右せざるを得ませんね!
今でも、アナログ機器関連を製造しているメーカーさんがフォノイコライザーに注力している理由もそのあたりにあるのでしょうか?
いずれにせよ私の世代以上になると、技術上の比較以上にある種の「郷愁」なり「御贔屓」みたいな価値観も見え隠れします ^^;
by MONSTER ZERO (2015-04-09 08:52)